地域政党自由を守る会 代表 上田 令子
【中小事業所負担をかける脱炭素義務付け条例改正ととしまえん跡地買い入れに反対】
本定例会に上程されたインフルエンザウィルス薬・コロナ抗原検査キット、ポンプ車買い入れ、工事事案等11議案のうち、環境確保条例改正案と豊島園跡地買い入れの事件案以外は全て賛成しました。国による性急なインボイス制度の導入の負担にあえぎ人でも足りぬ町工場に、計画書を作成させることとなり過度の負担をかけることなる上、個々の事業所のエネルギー消費量やCO2排出量は僅かであり、排出削減可能な量は期待できないことから同条例改正には反対しました。
としまえん跡地についても後述する神宮外苑再開発同様地域住民の声を丁寧に聞かず、公園整備計画が新たな民間遊戯施設のために変更になるなど事業者と拙速に進めてきた経緯から反対するものです。都区財調条例については、都と特別区とは交付金配分割合で議論が長年紛糾しており、今回単位費用部分のみの改正となりました。都がやらないでいい二重行政や都民に寄与しないあまたのムダ遣いもありますことから、配分については特別区が求める割合を認めることを強く求めるものです。
【小池知事与党都議の監査委員人事には反対】
地域政党自由を守る会は、行政委員における「議選」には懐疑的な立場を取っております。
しかしながら、都議会においては条例改正が行われない限りは現実的に判断をせざるをえないとし都度判断をしておりますが、小池知事が特別顧問を務める都民ファーストの会所属議員には、客観的かつ公正・公平・公明な監査は到底不可能と考えることから、小山くにひこ氏の選任同意には反対しました。
【民意が動かした神宮外苑樹木伐採延期。都議会では推進3会派に請願否決される】
神宮外苑の再開発においては、3月の坂本龍一氏の小池知事への手紙に始まり以降村上春樹氏の神宮外苑再開発計画への反意の表明、9月7日の国際イコモスのヘリテージアラート、9月17日にリリースされた神宮外苑再開発計画を問題視するサザンオールスターズの「Relay~森の詩」も大きな話題となり、東京都のみならず日本全国、世界からも注目が集まっております。
東京都は、9月12日、伐採前に保全案提示を事業者に要請し、事業者側はこの要請を受けて9月29日、樹木の伐採を延期し、伐採する樹木の削減も含めた計画変更届を都の環境影響評価審議会に文書で提出したうえで、令和6年明け以降同審議会で説明すると明らかにしました。伐採が延長になったことは異例の事態であり、民意が小池都政と事業者を動かしたことの歴史的快挙といえましょう。
小池知事は自分が本年2月に事業認可したにも関わらず、坂本龍一氏からの再開発を憂う手紙については「明治神宮に出すべきだ」と切り捨て、世論から批判があがったとたん「間違った情報」で騒ぐ都民と事業者に責任転嫁を今日に至るまで続け、火消しに躍起に見受けます。民意は樹木伐採だけではなく、空を奪い静かな環境を一変させる高層ビル・ホテルを含む再開発に反対をしていることを知事も都も肝に銘じて頂きたい。
【神宮外苑、葛西臨海水族園、私学不適切指導・指導死にかかる請願審査に今回も複数会派が反対】
今回上田は、私学2校における別々の不適切指導・指導死について都の対応を求める請願、神宮外苑再開発の見直しを求める請願、葛西臨海水族園整備事業の透明化を求める請願、合計4件の紹介議員となりました。1件(不適切指導)を除き、3件は複数の会派が賛成、ことに神宮外苑請願は11会派中7会派、過半数会派が賛成という結果となりました。
いずれも自民・都民ファースト・公明による数の力で否決となってしまいましたが、全国的に広がった批判が止まらず伐採延期に追い込んだ民意の動きが都議会でも顕著になってきております。今回も当初上田単独の署名議員でありましたが、その後他会派も署名に加わり民意と共に動き始めています。都議は都民の代表ですので、再開発推進3会派には謙虚に都民の声に耳を傾けるべきと申し上げます。
【まとめ】
「都民が決める。都民と進める」東京大改革・都民ファーストを掲げ小池知事が当選してから7年。
「ワタシが決める。ワタシだけで進める」独善的な都政に変わり果てた、というか馬脚を露わしたのが神宮外苑問題です。都議会議連も誕生し、愚かな再開発と小池知事の暴走を食い止めるべく引き続き邁進してまいります。
画像は、都議会へ度々請願提出して下さる楠本淳子さん国会請願署名4983筆とともに。