6月15日、上田令子代表の所属する、都議会会派「かがやけTokyo」が以下の声明を発表しました。

【平成28年第2回都議会定例会を終えて(談話)】

平成28年6月15日

平成28年第二回定例会 幹事長談話

かがやけTokyo 幹事長 上田令子

我々政治家は、都民に対し、法的責任・道義的責任・説明責任を「選良」として率先して果たしていかなければなりません。一連の舛添要一知事の高額出張費問題、公用車を使っての毎週末の都外別荘通い、公私混同した政治資金の使用については、都民にどれほど説明を尽くしても受け入れがたいものでした。子細な事実確認も大切なのですが、一人の人間として誠意のみえない対応・言動の数々がことを甚大化にし、辞任に至りました。引き続き真相解明を求める都民の声は、無視されてはいけません。なお、知事退職金2,100万円余について規定通り満額支給されることについては極めて遺憾であると申し添えます。

平成26年度に知事不在で予算編成も行われた経緯もあり、副知事の存在意義と重要性を感じています。石原都政においては、3人のうち1名は、幅広い視野を都政に反映するという観点から知事の特命を受けた都庁出身者以外等からの人材を登用していました。従来定数4名のところ、3人体制であったのは、自ら身を切る姿勢を象徴するものでした。今回4人任命となれば新知事による人選をする余地がないこととすべてが都庁出身者であるので官僚依存が強まることを危惧しています。

都議会議員議員定数について長期的には議員の多様性に配慮しつつ、「一票の格差」の解消を進めるとともに、それを弥縫策としてとどまるのではなく、定数「5人」を基本とする中選挙区制導入並びに定数の抜本的な選挙制度改革と都議会活性化について、引き続き、開かれた議論の場を継続することを求めるものです。ただ、当面の一票の格差の是正として、平成27年国勢調査に基づいた選挙管理委員会の試算に基づく6増6減案が最も現実的で合意が得られやすいものと考えます。2増2減案では、逆転区の解消にはなっておりませんので、人口に比べて定数の少ない逆転過少区の住民の意見を反映できぬことから反対しました。一方「一票の格差」をみてみますと6増6減では最大格差が2.48、0増6減では、2.65ということで、一票格差は現状維持となりますので改善にはなっておりません。さらに6減もまた、逆転区の解消にはなりえません。つまり0増6減では「一票の格差」は放置、「逆転区の解消」もなされず到底容認できませんことから反対しました。

先月21日に、小金井市でストーカー事件が発生、本定例会中に、被害者からの相談を受けていたにも関わらず初動の不手際が報じられました。ストーカー及びSNSでの嫌がらせに対策を求める陳情5本も提出され、事態を重く見た警視庁は、警察消防委員会にて、生活安全部長より異例のこの件に関する報告がなされました。今後、積極的な対応に期待するともに再発防止につながることを希望いたします。

最後に、我が会派は、東京都における「都市外交」政策については、国際政治学者でもある知事就任当初から、奇抜な外交政策を打ち出すまいか、継続して調査を進め、疑義を質し続けてまいりました。その象徴のひとつが都庁最後の天下り職といわれる外務省から未だ出向をしている「儀典長」あらため「外務長」の存在でした。もう一つは、建設費が30億とも40億ともいわれる都独自の迎賓館「延遼館」の新設問題です。この度、都民の批判は、知事個人の問題だけではなく、民間交流、職員交流を軽んじて、ハコモノ・外遊トップ会談優先で無計画に推進されたパフォーマンス的「都市交流」へも及んだのでありました。都市外交というのは、国家間の法律関係を結ぶものでもなく、あくまで都市政策の一環としての都市間交流事業であります。基本戦略には主体的に掲げられていない、民間交流の支援促進こそ最優先とし、不要不急の華美な海外出張やハコモノを慎むべきです。知事交代を絶好の機会と捉え、今回の問題の根源となりました、都市外交戦略の抜本的なゼロベースでの見直しを求めます。一日も早い都政の正常化に向け、会派一同全力を尽くして都民の付託に応えてまいります。

引用:都議会会派かがやけTokyo
http://your-party-tokyo.jp/