令和6(2024)年6月12日
令和6年第2回定例会を終えて(談話)
地域政党自由を守る会 上田令子
自由を守る会は、知事提案の全議案に賛成し、議員提案議案4号は反対致しました。
本定例会では小池都政2期8年が問われるべきところでありましたが、自民、都民ファースト、公明は7月に迫る都知事選及びその後の衆議院選挙を見越しての忖度か、礼賛一色の質疑に留まりました。一方、共産、立憲、ミライ会議、グリーンな東京による、「知事政策7つのゼロ」達成ゼロ、学歴詐称疑惑、神宮外苑再開発、東京の貴重な自然「はけ」を破壊しかねぬ小金井2路線問題等、都民の関心の高い重要課題についての鋭い指摘には一切小池知事は答えませんでした。第1回定例会時の上田一般質問にも「ゼロ回答」だったことから自由を守る会は「東京都議会本会議における不適切答弁に関する請願」を本定例会に提出していたところですが、さらに知事の態度が悪化していることに憤りを通り越し呆れ果てた次第です。
小池知事不信任決議と卒業証書・証明書提出を求める決議を提出すも…
オリパラ直前3年前同様以下の知事不信任と、4年前に自民・共産・自由を守る会で出しながらも、自民も共産も「カイロ大」声明文で日和って下りてしまった決議案を今回も懲りずに提出しました。
小池百合子東京都知事の不信任決議
東京都議会は、小池百合子東京都知事を信任しない。
令和6年6月10日 東京都議会
(提案理由)
小池百合子東京都知事は、日本国憲法第九十三条に定める二元代表制に反して、議会において答弁拒否に等しい不誠実な答弁を再三行い、都民及び都議会への説明責任を放棄した上、神宮外苑地区の再開発及び都立公園における樹木の伐採、〇一八サポート、東京おこめクーポン事業、プロジェクションマッピング事業、私立高校等の授業料実質無償化、物価高騰対策臨時くらし応援事業、新築住宅等への太陽光パネルの設置を義務化する条例改正などを所管局はもとより国や区市町村への事前調整もなく独断専行で強行し、国、区市町村及び都庁職員に多大な迷惑をかけ続けてきた。
こうした都政運営において、都の財政基盤を毀損し、都政を混乱させ、都民の信託と期待を裏切った。この責任は極めて重大であり、誠に遺憾の極みである。
よって、小池百合子東京都知事の不信任を決議するものである。 以上
小池都知事のカイロ大学卒業証書・卒業証明書の提出に関する決議
これまで都議会において、様々な会派から、知事の経歴にあるカイロ大学卒業を証明する卒業証書・卒業証明書の提出が求められてきた。
しかしながら、現在に至るまで、知事には都議会に卒業証書・卒業証明書を提出する意思は全くなく、その理由についても明解な説明がない。
学歴問題に関する質問にも、答弁拒否に等しい不誠実な対応を続けている。
本年7月7日に行われる東京都知事選挙の告示日まで、1週間余りとなった。前回の東京都知事選挙直前の令和2年6月9日に、突如として駐日エジプト大使館のフェイスブックで、知事のカイロ大学卒業を認める声明が公表されたが、本年4月に知事の元側近が声明の公表までの過程で「私は学歴詐称疑惑の“隠蔽工作”に手を貸してしまった」とメディアを通じて告発するに至り、4年前よりもより多くの都民から疑義や疑念の声が寄せられている。
その疑義や疑念を払拭するためにも、知事は速やかに卒業証書・卒業証明書を都議会に提出し、その事実を都民の前に明らかにすべきである。
仮に、経歴を詐称した上で選挙に出馬すれば、公職選挙法第235条に規定されている「虚偽事項の公表罪」に当たる。
よって、東京都議会は、小池都知事のカイロ大学卒業を証明する卒業証書及び卒業証明書を提出するよう強く求めるものである。 以上、決議する。
知事のカイロ大卒業証明書類を都議会で求める決議は、全会一致がみられないとし上程が叶いませんでした。
知事不信任決議については、残念ながら上田一人が賛成、全会派が反対に回りました。もはや小池氏にすがるしか政治生命を保ちつづけることのできない自民・公明・都民ファーストが反対したことは容易に想像がつきましたが、近々内閣不信任を提出予定で蓮舫氏を擁立した立憲民主及び同氏支援を表明している共産が反対に回ったことは、反対派気取りの茶番と断言させて頂きます。
太陽光パネル義務化反対請願及び葛西臨海水族園再整備見直し陳情に賛成
2022年12月13日、政府との政策調整もせず、小池知事は功名を急ぎ突如として新築物件の屋根に太陽光パネル・充電設備の設置を義務付ける条例(東京都環境確保条例・2025年4月1日 施行)を強行採決しました(賛成:都ファ・公明・共産・立民他)。自由を守る会(上田)ともども、国政与党の都議会自民党も反対に回るという異例の事態に発展し、都民・国民から今日に至っても反対の声が上がり続けていることから賛成するも、自民・都ファ・公明・共産・立民・ミライ・グリーン・生活者ネットによって請願が不採択となったことは誠に遺憾です。同様に数の力で、樹木伐採し水辺の自然環境を破壊する再整備を指摘する葛西臨海水族園陳情も不採択となったこともいかに都議会会派構成が民意と真逆であることの証左であると指摘しておきます。
小池百合子氏は都政から去るべし
去る2月29日一般質問で学歴問題を質す冒頭、私は「噓つきは泥棒の始まりと、私は父に厳しく言われ育った」と切り出しました。
当時20歳そこそこの、野心家の女の子がついた「カイロ大首席卒」という一世一代の「嘘」――。
それがここまで権力の階段を上がらせ、日本のみならずエジプトまで巻き込む学歴詐称疑惑国際問題に発展し、そう遠くない将来、政治生命の終焉を迎えるパズルのワンピースになるとしたら……なんとも皮肉なことではないでしょうか。痛いところを突かれ、答弁から逃げ回る姿は滑稽極まりなく憐れですらあります。小池百合子氏においては、自らの来し方を振り返り、潔く政治の世界から去っていただきたい。それが何よりも、太陽光パネル義務化により生じる災害や経済損失、国防を脅かす風力発電投資、学歴をエジプトに証明してもらう外交問題などのリスクから都民を守り、都民憩いの公園と樹木を守る「都民ファースト」で「サステナブル」で「SDGs」な「東京大改革」を実現するのですから。