令和3年第4回定例会は、直前まで小池百合子東京都知事が「過度の疲労」のより約1ケ月も「長期静養」に入り、区市町村長や各種団体からの新年度予算ヒアリングを副知事に任していたにもかかわらず、免停中の無免許運転・当て逃げという犯罪行為に手を染めた元都議が辞職する日に突如現れるという異常事態の中、招集されました。今年を締めくくる最後の本会議まで、都民不在の「小池劇場」に終始したことは、誠に許しがたく、ますます持っての都議会の厳しい行政監視の必要性を痛感しております。この観点から、会期中すべての議案の審査に臨みましたことをご報告いたします。

【令和2年度一般会計決算認定に反対】

令和2年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について、反対いたしました。
昨年は、年明けから新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が感染拡大の兆しを見せていました。このような危機迫る状況下で編成された一般会計は、19次にわたり補正を重ね、コロナ禍は残念なことに都の財政をも直撃することになりました。全国でお亡くなりになった方は、東日本大震災に匹敵する1万8千人を超えました。ところが、小池百合子知事以下、理事者らは、第1波が迫っていたにもかかわらず、夏に予定されていたオリンピック・パラリンピック競技大会の実施に固執するばかり、従来型の予算編成を続け、相変わらず都債を4,712億円(決算額)も発行し、都議会が開けたにもかかわらず軽視し前代未聞の17回もの専決処分を繰り返し、「コロナ対策」に名を借りたバラマキ事業、効果が懐疑的で思い付きとしか考えられぬ、ヨコモジ・カタカナ・言葉遊び事業を散発、自身が度々登場するCM等広告費に12億余も投じる等、有事において到底「ワイズスペンディング」と思えぬ財政運営を行いました。国政政局と、IOCへの忖度により、コロナ対策の判断を大きく誤り判断が遅れ、都民の命・健康をおびやかし、都内事業者には多大なる経済的損失を与え、全国への感染拡大の元凶となった小池都政の令和2年度決算は断じて認められるものではなく、反対をした次第です。
また、水道事業会計においては、入札談合・交際費の不適正使用等の不祥事が後を絶たない上に、小池知事の特別秘書で水道事業にも企業経営にも経験がない野田数氏を、血税が流れる都の外郭団体「東京水道株式会社」の社長に推挙した点に大きな問題意識をもち、一般会計、もはや現代の住宅需給を害している都営住宅事業会計とともに、水道事業会計決算に反対いたしました。
なお、引き続き野田数社長の公営企業委員会への招致と、速やかな人事の正常化を求めてまいります。
[第17次コロナ対策補正予算には賛成]
第226号議案「令和三年度東京都一般会計補正予算(第十七号)」は、新型コロナウイルス感染症対策として、第六波に備えた医療提供体制の確保等や都民生活の支援のさらなる充実、東京の経済を再生、回復の軌道に乗せるための取組などの実施に加え、原油価格高騰に対する事業者への緊急支援を実施するとともに、脱炭素化の契機と捉え、来年度予算に先駆けて取組を強化するため、1417億円余を増額するものであり、賛成いたしました。引き続き、財政規律の確立と健全化を求めます。
第195号議案「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」外3件は、職員給与額を抑制し、民間給与の実態を反映するものとして、賛成いたしました。引き続き、総人件費の削減と官民格差の是正を求めてまいります。
第201号議案「都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例」は、妊娠、出産及び育児と仕事との両立を支援するため、新たに出産支援休暇及び育児参加休暇を設けるものとして、賛成いたしました。
第204号議案「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例」は、大気環境のさらなる改善及び温室効果ガス排出量の削減に向け、環境性能の高い自動車の普及を加速させるため、低公害、低燃費車の導入義務に係る規定を改めるものとして。賛成いたしました。引き続き、環境先進都市として、環境政策の推進を求めます。
第208号議案、警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例は、いわゆる銃刀法の一部改正に伴い、クロスボウの所持許可申請等に係る手数料の規定を設けるものであり、賛成いたしました。いわゆるボウガンが玩具として販売され、市中に広がり、被害が発生したことを反省し、一刻も早く回収・根絶されることを希望いたします。

【児童・生徒の命・健康・成長が脅かされる都政を問う】

「虐待から子どもを救うための児童相談所と警察の全件共有及び連携した活動陳情」は厚生委員会で、私以外の多数により不採択すべきものとされてしまいました。現在他県、区市町村では、相次ぐ、児童が見落とし命を失う悲惨な虐待事件を受けて、地元警察との全件共有を推進しています。2018年3月の目黒区5歳女児虐待死事件時から、警察と児童相談所との虐待情報の全件共有を求めてきており、東京都で実現しないと必ず虐待死事件は繰り返されると強く危機感を持っております。未だ取り組まないままで、小池知事、福祉保健局はもちろんのこと、目黒の事件直後も私以外誰も質問しなかった東京都議会は歴史に汚点を残すことにならないか、批判ではなく、都政と議会を守るための諫言を今後も実現を果たすまで続けてまいります。
第235号議案は、2017年に発生した都立高校の体育授業における柔道事故に伴う損害賠償の額を決定するもので、約4200万円で被害者は和解に応じたということで、賛成はいたしました。しかしながら、この前年に、墨田工業高校では、1mの水深しかないプールに、デッキブラシの上を超えて飛び込ませるという、指導要領にもない危険極まりない飛び込みを加害教員が強要し、生徒を頸椎損傷に至らしめ、障がいにわたる、重度障害を負わせるという重大“学校人災”が発生しておりました。事故直後から、厳しく再発防止を指摘し、対応していると東京都教育委員会は答弁していたにも関わらず、1年後に同様事故が発生したことは、なんら東京都教育委員会は反省も対策も練っていなかったことの証左であり、今この時も危険極まりない状況であると言わざるを得ません。
11月22日には、墨田工業高校の事故について刑事裁判の裁判が下り、加害教員には100万円の罰金が科せられたものの、懲戒処分は停職6か月とあまりにも軽く、現在加害教員は職場復帰し、教科指導をしています。被害生徒は現在23歳となり、加害教員が教壇から退くことを求めており、もっともだと考えるものです。被害者及び保護者の承諾を得て独自調査をはじめ、まずは本定例会文書質問で事実関係を明らかにし、今後も追及の手を緩めず取り組んでまいります。

【代表総括!】

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▲閉会時の議席、隣席の免停・無免許・当て逃げ元都議の氏名が消えた本会議でした

地域政党自由を守る会は、都民の生命・生活が脅かされることなく自分らしく生きる自由を最大限守り抜くための都政を実現する取り組みを来年も進めてまいります。
都民の皆様におかれましては、本年は、自由を守る会においては大きな闘いが相次ぎましたが、みたびt議席を頂戴した変わらぬご支援に感謝しつつ、来たる令和4年が、自由闊達かつ安心して暮らすことのできる幸多き一年でありますことを心よりご祈念申し上げます。