地域政党自由を守る会 幹事長 さんのへあや

中東情勢に名を借りた「火事場泥棒」補正予算に断固反対!議会軽視と答弁拒否を糺す

地域政党自由を守る会は、本定例会において、知事提出第123号議案、第126号議案、第148号議案に反対、その他の知事提出議案に賛成、議員提出議案第11号及び第12号に反対の立場を表明致しました。

【中東情勢に便乗した「火事場泥棒」補正予算!? 効果不明・ゼロエミ焼け太りに反対】

第123号議案は「中東情勢による原材料・エネルギー価格高騰への緊急対策」とされています。
しかし委員会質疑を通じて見えたのは、国際危機に便乗し、従来の環境政策や中長期投資を緊急対策に滑り込ませた実態です。今、都民や中小企業が苦しんでいるのは、今日の電気代、燃料費、明日の資金繰りです。にもかかわらず、新規事業の多くは最長3年間の債務負担行為を伴う技術開発投資であり、当局も「足元の不安払拭事業ではない」と答弁しました。都民の不安を払拭しない緊急対策など、容認できません。我が会派は、令和8年度中に石油消費をどれだけ削減し、電気代や物流費を具体的にいくら下げるのかを問いましたが、答弁は「中長期的な構造転換」という抽象論に終始しました。危機をいつ、どれだけ軽減するのかという実利の数字は、最後まで示されませんでした。

【総額542億円のうち123億円が「脱炭素」!? ゼロエミ基金141億円の使い回し】

本補正予算は総額542億円。そのうち「エネルギー構造の転換等に向けた先駆的施策」が173億円、さらにZEV普及促進83億円、再エネ・蓄エネ22億円、省エネ36億円など、「脱炭素化に向けた取組の強化」だけで123億円です。財源にもゼロエミッション東京推進基金から141億円が繰り入れられています。これは中東情勢対策に名を借りた、ゼロエミ予算の使い回しではないでしょうか。制度設計も問題です。新規補助事業の採択や審査基準は「今後、募集要項等で定める」とされ、先に予算、後から基準という仕組みです。さらに中小企業制度融資では、信用保証協会の代位弁済が令和2年度83億円から令和6年度581億円へ急増しているにもかかわらず、売上減少要件を撤廃し、保証料補助を全事業者へ広げようとしています。必要な支援を超え、責任の曖昧なばらまきにつながりかねません。

【EV補助に83億円、島しょ漁業者にわずか0.4億円…200倍の予算格差】

予算配分の不公平も看過できません。電気自動車等への補助は、令和5年度の執行率が46.4%と低迷しているにもかかわらず、補助上限を30万円引き上げ、総額83億円を計上しました。
一方、台風被害や原油高に苦しむ島しょ漁業者向けの「島しょ漁業資材高騰緊急対策事業」はわずか0.4億円、ZEV普及促進事業の200分の1です。さらに「持続可能な東京農業支援事業」は300万円で、ZEV予算の約2800分の1です。電気自動車を買える人には厚く、島しょの漁業者や農業者には薄い。これが公平な緊急対策と言えるでしょうか?

【エネルギー安保の本末転倒!石油依存から鉱物依存へ?】

中東情勢への本来の対応は、石油を悪者にして特定技術へ補助金で誘導することではなく、燃料、調達先、供給インフラを確保し、都民生活と事業継続を守ることです。電気自動車で石油依存を減らすとしても、電池や重要鉱物の特定国依存を高めるなら、安全保障上は本末転倒です。
また、世界の主要都市では、AI需要に伴うデータセンターの電力・水・地域社会への負荷を抑える基準作りが始まっています。東京都は廃熱利用補助など後追いの対症療法にとどまっています。ゼロエミッションを掲げるなら、まず守るべきは都民の生活環境です。よって、本補正予算に反対します。

【物価高に苦しむ都民を顧みぬ増税には断固反対!都税条例改正】

第126号議案は、再生可能エネルギー発電設備に係る固定資産税の特例割合を定めるものです。
一見、技術的な改正に見えますが、特例の範囲や割合によって対象事業者の実質的な税負担を変動させる仕組みです。物価高に苦しむ都民・事業者の現実を踏まえ、地域政党自由を守る会は、あらゆる増税に反対する立場から本議案に反対しました。

【入札時から不透明、187億円もの大増額—葛西臨海水族園事業契約変更】

第148号議案について、本事業は入札時から不透明さが指摘されてきました。より低い価格を示した事業者ではなく、約9億円高い事業者が落札し、施設整備費約268億円の内訳書も黒塗りのままでした。そこに今回、約187億円、元の施設整備費の約7割に及ぶ増額が示されました。
特に、約64億円が「鳥インフルエンザ対策等の追加対応」とされた点は重大です。多くのペンギンを飼育する水族園では、当初から組み込まれるべき基礎的対策です。予算超過を十分に公表せず、工事を進め、後戻りできない段階で巨額負担を求める。このような後出しの予算膨張を都議会が追認してよいはずがなく、本契約変更には反対します。

【地方自治の本旨を尊重すべく、議員提出議案第11号及び第12号には反対】

都内区市町村では、それぞれの地域の実情や財政状況を踏まえ、独自に無償化や補助拡充に取り組む動きが進んでいます。基礎自治体が住民との対話を重ね、地域に応じた制度設計を行うことこそ地方自治の本旨です。都が一律制度として上書きすれば、自治体の創意工夫や合意形成を阻害しかねません。よって反対します。

【知事の答弁拒否は議員差別であり容認できません。二元代表制の根幹を問う】

本定例会においても、理事者による答弁漏れ、知事による答弁拒否が散見されました。所属会派や立場によって答弁対応に差が生じるのであれば、それは議員差別と言わざるを得ません。私は会派を代表して公平公明な取り扱いを求め、議事進行を求めましたが、議長は対応されませんでした。

これは我が会派だけの問題ではありません。少数会派だから、無所属だから、答弁しなくてよい。その空気を議会が許せば、次に軽んじられるのは一人ひとりの議員であり、その背後にいる有権者です。二元代表制とは、知事に拍手を送るための制度ではありません。都民に代わって問い、行政をただし、権力に歯止めをかけることこそ、都議会議員の存在意義です。

【都民の負託に応える議会へ】

第22期東京都議会議員の任期が始まって、まもなく1年です。
考えが違っても、会派が違っても、守らなければならない一線があります。
それは、議員の質問権であり、都民の知る権利であり、議会制民主主義そのものです。地域政党自由を守る会は、これらを軽んじる悪しき慣習と向き合い、正してまいります。
権力に屈せず、忖度せず、地域住民と地域の利益を最優先に、是々非々で都政に臨むことを誓い、本定例会の幹事長談話と致します。